今回はブックレビューです。
やめる時間術、2021年1月に発売されたこちらの本は元々ワーママ(あ、今もある意味ワーママされてますが)をされているワーママはるさん(ペンネーム)が書かれた本です。
ワーママはるさんは2018年頃からブログやSNSで発信されており、2019年からはVoicyで飛躍的にフォロワーを伸ばされているワーママはるさん、今回満を辞しての書籍発売とのことです。
まさに30代ワーママの星とも言える方かと思います!
尾石晴も本名ではなく、ペンネームらしい。
そもそも外資で年収1,000万円を超える収入がある時点で、ものすごい方だとは思いますが、あくまで良いポジションをとっていただけと本人はおっしゃりますが、そんなワーママはるさんの10年近い時間術、時間捻出術の基礎が詰まった著書となります。
ターニングポイントはやはり出産、育休後にワンオペフルタイムワーキングマザーからこの本の時間術を使い、「自分の時間」を作り出してこられました。
文字にすると本当に怖いですね、ワンオペフルタイムワーキングマザー。
それもまた自分の選択だ、と引き受けて、捻出したその「自分の時間」の中で様々な復業を試みて、柱になるまで育てあげ、2020年4月からはサラリーマンを一旦辞めて、サバティカルタイムへ突入されていらっしゃいます。
やめる時間術は本当に時間がないと思っている人に必要
この見出しはこの文章を書いている自分自身が率直にそう思うからです。
共働きかつ30代ともなると仕事の責任も増えつつ、しかし人生100年時代を見越してのキャリア作りのために新しいこともインプットしていかなきゃいけないと同時に子供たちの成長に合わせた習い事やコミュニケーションも含めた育児など、書いていて気が遠くなってきました。笑
本著のなかでもワーママはるさんも7年前の自分もこうだったと書いておられました。
本当に自分の時間がない、どうしよう、と。
そこから編み出されたやめる時間術は全ての24時間を自由に使えない人のための時間術です。
小手先やテクニック系の時間術というより時間に対する考え方を変え、時間というものの捉え方を自分なりに捉えることは自分の人生をより主体的に歩むきっかけとなる内容かと考えています。
この本を読むとワーママはるさんがこう語りかけてくれているとわたしは思います。
本当に時間がないのはわかる、でもその人生を選んだのは自分でしょう。
じゃあ自分が本当に生きたい人生を生きる覚悟を決めましょう、いつも応援しています。
やめる時間術が伝えたい3つの重要なメッセージ
やめる時間術のメッセージは3つです。
①見える化
②引き算
③足し算
この3つです。
やめる時間術の前提として、時間が最も重要なものという考え方があると捉えていて、金持ち、貧乏人などさまざまな境遇の人はいますが、全員に共通しているのは1日は24時間しかないことです。
平等に与えられた24時間をどう過ごすか、何を感じるのか、何を考えるのか、あらゆることは自分の選択であり、その選択が自分の人生をつくっていくことを強烈に意識しています。
*この辺りは嫌われる勇気ですかね。
自分の人生をなんとかしたい、でも時間がない、そんな人のための時間術です。
見える化、引き算、足し算はもう少し抽象化すると、
現状把握からの優先度決めからのやるべきことを一つずつやる、といういわば仕事、企業活動に似ているかと思います。
まず見える化では自分が何にどれだけどんなことに時間を使っているかの時間ログをとります。
時間ログをとると、意識的に行っている行動や無意識で行っている行動などが可視化されます。
可視化したあとはある行動に対して、自分の物差しで評価し、いい時間の使い方なのか、悪い使い方なのかで分類します。
ここはまさに自分の軸で自分の時間を評価することで、自分の行動から自分の人生に意識が向いていきます。
見える化の中でも区分けが重要だと私は考えていて、この時間の使い方が自分でコントロールできるものなのか?できないものか?と区分けすることで、自分が本当に集中すべき自分がコントロールできる時間が把握できます。
例えば子供がいうことを聞いてくれない時はまさに自分でコントロールできない時間になりますよね。難しいのは子供とのやりとりはさっきまでコントロールできる時間だったのがいきなりコントロールできない時間になる。
これを評価することで、自分の時間を把握することができます。
続いて引き算です。これは優先度決めです。
やりたくない時間の使い方をやめていく、時間の断捨離です。
やりたくない時間の使い方をやめるって、仕事はどうするの?と思った方も多いかと思いますが、見える化で仕事の中の活動を評価しているので、仕事の中でもどこが良くて、どこが悪いかを把握できていると思います。
ですので例えば仕事をやめたい、と思ったとしても、仕事の中でいいなと思う時間の使い方とやだなと思う時間の使い方で分けるということです。
例えば上司と話す時間はやだな、でも同期と話すのはいいな。など細かいところでも評価しておくとよいでしょう。
TIPSとしてやめたいというネガディブワードをポジティブワードに切り替えるというのは目から鱗でした。
ちょいちょい脳科学者の樺沢紫苑先生著作からの情報もあったりします。
最後の足し算はとはやるべきこと、やりたいことをやっていく、いわば未来の自分に期待し、人生の点を打っていくことになります。
時間を見える化で把握し、やりたくないことを減らすことで、スペースが空いてきます。
余裕がないと人間は未来のことを考えることができない生き物ですので、
まずはその余裕を生み出し方向性を定めて、やりたいことをやっていきます。
あ、やりたいなと思ったことを手帳などに記載しておくと良いと思います。
私は強制的にやりたいことリスト100(正確にはほぼ100)を作り、小さなやりたいでも達成していくと自分の自己効力感が高まっていき、良いサイクルが生まれます。
そのようにして自分の小さな点を打っていくことで、自分の人生を主体的に歩んでいくことができるようになります。
みなさん、応援しています。一緒にがんばりましょう!
こちらはKindle版